
2024.10.04
基本編インクジェットプリント
こんにちは、グラニフ生産管理部のKです。
今回は「インクジェットプリント」についてご紹介します。
前処理
まず最初にご紹介するのは、インクジェットプリントには必要不可欠な工程「前処理」です。生地を前処理剤でコーティングすることで、プリントの発色を良くします。
一般的には、濃色の綿生地やポリエステル生地には必要で、白の綿生地には不要とされていますが、グラニフでは白生地でも発色を良くするために前処理剤を使用しています。インクジェットプリントの品質は前処理次第!といっても過言ではありません。
こちらは前処理の有無を比較した画像です。
「なし」は色も線もくすんだ印象ですが、「あり」はしっかり線が出て発色が良いことが分かるでしょうか。


黒の表現
次にご紹介するのは黒色の表現についてです。シルクスクリーンプリントでは黒色にはBlackインクを使用しますが、インクジェットプリントでは「CMYK」の4色で表現します。
ここでいう「K」とは「Kuro(黒)」の頭文字ではなく「Key Plate(キープレート)」の頭文字で、「キーになる色」という意味です。 墨っぽい色をしており、輪郭線や文字などしっかりした黒を出す際に使用されます。
2種類のサンプルを用意したので、黒色を比べてみましょう。

■スミベタ
K100%のみ、CMYは0%で作成される色は「スミベタ」と呼ばれます。細い文字や線などはこのスミベタで表現されることが多いです。

■リッチブラック
スミベタは細い線などはきれいに表現できますが、塗りの表現としては薄く感じてしまいます。
黒の面が大きいデザインで「濃い黒色」を表現したい場合は、K100%にCMYを加えた「リッチブラック」で色に深みを持たせることができます。(今回のサンプルはK100%+CMY40%)
「CMYKすべて100%なら、より深い黒になるのでは?」と思うかもしれませんが、インク量が多すぎるとにじみやすくなってしまうので注意が必要です。
デザインに最適な色を再現するために、グラニフでは細かな工夫や調整を重ねています。このほかのアイテムもぜひ見てみてくださいね!
ではまた、次回のプリントマニアで。