2024.04.05
実践編【グラニフ初の試み!】2種の水性インクの掛け合わせ
こんにちは、グラニフ生産管理部のMです。
早速ですが Vol.5「インクとメッシュ」 でご紹介した「水性インクの種類」について、みなさんは覚えているでしょうか?こちらの記事では、インクには水性と油性があり、水性インクには「染み込み」と「ラバー」の2種類がある、というお話をさせていただきました。
実は先月発売したこちらのアイテムは、そんな「染み込み」と「ラバー」を組み合わせたグラニフ初の手法を駆使して作られているのです!
避けてきた手法へのチャレンジ
通常は「染み込み」と「ラバー」は相性が悪く、組み合わせると色移りやプリントの剥がれが起きやすいため、できるだけ組み合わせての使用は避けてきました。
ところが今回は、提携工場から「このデザインであれば、ブラック(ビューティフルシャドー部分)を染み込みで、他の色(絵の具部分)をラバーで刷れば、プリントの剥がれもなく、それぞれの色も綺麗に出そう」と提案が!
ただ、工場としても初の試みで、やってみないと本当に綺麗にプリントできるか分からない、とのこと。
① 染み込み × ラバー ver.
② すべてラバー ver.
の2パターンでサンプルを作ることにしました。
① 染み込み × ラバー ver.
ビューティフルシャドーは生地に染み込み柔らかく、絵の具部分は固めのプリントです。
それぞれの色が滲んだりせず綺麗に出ていて、さらに絵の具だけペタっとした見た目でデザインとしても良い表現になっています。
② すべてラバー ver.
ビューティフルシャドーも絵の具も固めのプリントです。
ラバーは生地にインクが負けず、色が滲まないことがメリットですが、インクを固くするために白い糊のような塗料を混ぜるため、若干ですが染み込みより黒が白っぽくなってしまいます。
初めは色が隣接する箇所に影響が出ないよう試してみた手法でしたが、デザイン的にも①の方が良く表現出来ていて、染み込みとラバーを組み合わせて進行することとなりました。
通常のインクでも組み合わせて使うことで見え方に変化が出るなんて面白いですね!
ではまた次回のプリントマニアで。